飄々楽住

都会にはもう二度と戻りたくない、田舎ライフを楽しむ

地方創生にみるコミュニティ・ビジネスが失敗するたった2つの理由

それっぽいSEOを意識したタイトルを付けてみました。

さて、本題。コミュニティ・ビジネスというものが地方創生ではよく聴かれます。
私は、一見地方を活性化するために大事なこのコミュニティという言葉こそ、曲者だと思うようになりました。
コミュニティに潜む罠をご紹介致します。

本記事のまとめ

  • 失敗理由1.コミュニティとは何物かが曖昧
  • 失敗理由2.コミュニティの、誰が、何に、権限と責任を持っているかが曖昧
  • 上記2つが曖昧だと、馴れ合いになるか、継続せずに終わる
  • 本来ビジネスという側面だけを見れば、コミュニティという言葉ではなく、ステークホルダー(利害関係者)という視点で見たほうが良い

コミュニティ・ビジネスとは

まずは定義をおさらいしておきます。

コミュニティビジネスは、地域資源を活かしながら地域課題の解決を「ビジネス」の手法で取り組むものであり、地域の人材やノウハウ、施設、資金を活用することにより、地域における新たな創業や雇用の創出、働きがい、生きがいを生み出し、地域コミュニティの活性化に寄与するものと期待されています。

http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/community/index.html

図解もされているコチラも一見わかりやすく説明してくれています。
cb-s.net

失敗理由1.コミュニティとは何物かが曖昧

コミュニティ・ビジネスって、そもそもの言葉としておかしくないですか?

私がコミュニティ・ビジネスという言葉に対して、違和感を感じる一番の理由ですが、そもそもコミュニティが存在しないビジネスなど存在しないという点です。というよりも、人と人とがつながれば、そこにはコミュニティが形勢されます。いわば家族も、会社も、フリーランスの仕事ですら、何かしらのコミュニティです。では何故、わざわざコミュニティなんて言葉を使うのでしょうか?なんとなくふんわりとした、実に気持ちの悪い言葉を孕んでいるのがコミュニティ・ビジネスだったりします。

コミュニティ・ビジネスの失敗の原因の1つは、コミュニティの定義を曖昧な所からスタートしてしまうこと

ビジネスとして形勢されるコミュニティというのは、皆さん御存知の通り、結構目的が明確であり、そのコミュニティも厳格です。自分のやるべきことを明示し、どんな人と取引をするか確りと精査し、相手の利益は何かを考え、自分の利益を確保した上で、契約、納品、請求を行います。ですが、こと地方創生に於けるコミュニティ・ビジネスはこのあたりがかなりぼんやりしてしまいがちです。なんとなく既存住民でコミュニティを形勢したときに、様々な人が加わり、様々な想いがあり、そこには様々な経済活動があって、それぞれの人生や仕事があり、とても雑多です。野球に例えると、本気で甲子園を目指す人から、趣味で草野球をしている人、グローブを売りたい人、様々な人が集まります。そういうコミュニティは「目的」や「目標」が曖昧になりがちです。この中でビジネスをするというのは、基本的に困難を極めます。

定義が曖昧なコミュニティが陥る罠「アレやろう」「コレやろう」

よくあるパターンは、なんとなく地域の人たちが集まり、ワークショップが開催されます。そして、そこで議論されるのは、目的、目標ではなく「アレやろう」とか「コレやろう」という話。そしてコミュニティ・ビジネスは失敗していきます。詳しくは過去の記事をご参照下さい。結局、何となく成果として報告されて、殆ど価値を生まず消滅します。

michihito-t.hatenablog.com

かくいう私も、こういうワークショップを開催し、地域の方に来ていただいたのに、何も成果を残せず自然消滅させてしまった苦い経験があります。

http://www.daisen.jp/system/site/upload/live/22225/atc_1462201888.pdf

失敗理由2.コミュニティの、誰が、何に、権限と責任を持っているかが曖昧

組織は経営されないとそもそも上手く回らない。

コミュニティというのも一つの組織だったりします。その中で何かをしようとすれば、経営がなされなければなりません。経営とは、経営資源を明確化し、マネジメントしていくことです。コミュニティ・ビジネスの場合の、この経営資源って何ですかという問こそが前述の「コミュニティって何ですか?」という問に内包されます。そして、もう一つが適切にマネジメントされているかがもう一つの大事なキーとなります。

コミュニティの経営では、責任と権限が曖昧になりがち

マネジメントを突き詰めると、責任と権限を明確にして、その責任が全うされるように環境を整備し、一緒に考え、必要に応じて経営資源を分配してあげることです。ですが、こと、コミュニティという曖昧な物の中では、誰が何に責任を持つのか、どういう権限が誰にあるのか非常に曖昧な中で物事が動いてしまいます。そのようなケースでは、結局の所、何となく馴れ合いになったり、いやいやのボランティア活動になり、コミュニティとして価値を創出することは難しくなります。

考えるべきはコミュニティ視点ではなくてステークホルダー(利害関係者)視点

以上2点見てきた様に、コミュニティ・ビジネスという言葉は往々にして、曖昧であり、よく分からない物になりがちです。それ故に、空き家再生や、DMOといったコミュニティ・ビジネスに分類される物であっても、コミュニティという曖昧な言葉ではなく、ビジネスの基本どおりにステークホルダーという言葉を使うべきだと考えます。
どんな目的(利害)の為に団結するのか、その利害に誰がどのように関係し責任と権限をもつのか、私達のステークホルダーって誰だっけという点を必然と考えざるを得ません。

もし、貴方や貴方の周りの人が「コミュニティをー」とか、もっと言えば「横のつながりを大事に」とか、「地域をもっと巻き込んで」といった曖昧な言葉を口や耳にしたら、少し立ち止まって見ましょう。そして、ステークホルダー(利害関係者)という目線で物事を俯瞰的に見るよに心がけてみてはいかがでしょうか?

2018年 地方創生業界で起こる5つの予測

皆様あけましておめでとうございます。
2018年、我らが鳥取大山では開山1300年の年を迎えました。

今回は新春ということで、地方創生業界で2018年に起こりそうな事を5つピックアップ致します

安倍政権下での地方創生の大反省会

安倍政権以降、様々な地方創生政策がなされてきました。地方創生石破さんが大臣に就任したのが2014年9月。それから、何兆円というお金が動いて来ました。しかし、実際に成果といえるものはどの程度あったのでしょうか?実は多くが失敗しており、無駄と消えていった物が多かったのでは無いかというのが私の見立てです。厳密に言うと、『成功』と『失敗』の線引がされず、何となくやってやりっぱなしの物が多く、結局アレどうなったんだっけ?となっている物が、どの自治体でも見て取れると思っています。
失敗に関して詳しく述べた記事はコチラ↓
michihito-t.hatenablog.com


今年はその大反省会が行われる年に間違いなくなります。というのも、9月に行われる自民党総裁選で、石破茂議員が地方創生を謳って立候補すると思われます。それにあたって、一体いままでどのような地方創生がなされてきたのか、顕在化しなかった失敗が、どんどん表沙汰になり、色々とマスメディアを賑わすことでしょう。

上手くいかないプロジェクトに関わった悶々として過ごした皆様、その想い、今年こそ広く公開していくべき1年になると思います。成功事例ではなく、失敗事例をドンドン発信していってもらいたいです。
失敗は悪いことではありません、挑戦したからこそ失敗もしているのです。しかし、失敗を失敗と認めずに、惰性で赤字の拡大を続けていく事ほど、無駄な事はありません。
だからこそ、隠さず、何故失敗したのかを振り返り、それを積極的に発信していくことで、そこから得られた学びは社会全体の利益になります。
そしてその効果は、石破さんが地方創生を掲げて総裁選に出る今年だからこそ、脚光を浴び、より大きく社会問題として提起できる2018年だと思われます。

尚、失敗を聞きたいという方は、私もいくらかお話することが可能ですので、ご連絡ください。

都会の広告代理店やコンサルが使われなくなる

失敗が可視化されていくのに当たって、都会から地方を変えるという事の限界が叫ばれる1年になることでしょう。地方の失敗の原因は端的に言えば、経営とマネージメントにあります。そもそも補助金の受け入れ団体の経営者であったり、行政の仕掛人たちが、経営目線や数値で議論するような体制が出来ていないのに、外部のコンサルが入ってきて「あれしましょう」「これしましょう」と言っても、基本的にはまっとうな物になることはありません。

↓うまくいかない理由を纏めた記事がコチラ
michihito-t.hatenablog.com


また、外部のコンサルに料金を払い続け、成功に導ける程の財政的な余裕も無い為、スポットで終わってしまい、結局は前述したような、『成功』と『失敗』の線引がされず、何となくやってやりっぱなしの物が多く、結局アレどうなったんだっけ?となっている物となります。基本的には、経営者の意識が変わらない限り、コンサルや開発会社をなんぼ呼んでも意味が無いのです。

そういう失敗事例が過去4年で山のように積み上がった結果、地元の経営意識、体制をなんとかしなくてはならないという流れにドンドンシフトしていくように思われます。地方に居て地方の経営課題を確りと見極めて、解決してくれる人材が求められる様になります。その結果、都会から高額な報酬を要求するコンサルに頼む事を辞める自治体が増えてくると思われます。

地方のマネージャー人材の高額招致の増加

地方の課題を中央から解決するのは難しく、地元の経営が変わらなければならないという話をしてきましたが、その中で問題なのは改めて経営・マネージャー人材の不足です。とは言え、2018年は超絶売り手市場、特にマネージャークラスの人材はどこも喉から手が出るほど欲しい人材。なかなか居ないというのが実態だと思います。また、後継者の居ない中小企業であったり、とにかく地方はマネージャークラスの人材を喉から手が出るほど欲しい状況が今後とも続くと思われます。年収最低600万円クラスで、マネージャー職を募集という様な事を取ってくる自治体なり、第三セクターなりが増えてくる事が予想されます。

また、地域おこし協力隊の年収200万円で来る人材は、これまでほど機能しなくなる可能性が高いです。というのも、世の中は完全売り手市場ですので、なかなか優秀な人材が集まらない可能性の方が高いです。

地方を相手にした人材ビジネスの戦国時代突入

地方で足りていないのはマネジメント人材不足もさることながら、それ以外にもデジタル人材、介護人材など、とにかく人で不足が顕在化してきました。また、鳥取県内でも有効求人倍率が1.65と非常に高い水準が続いています。そんな状況の中、都会の大手から地方発まで含めて様々な形の地方人材ビジネスが勃興してきています。

大手では都内のキーマンを地方につれてくるという「ビズリーチ 地方版」は自治体との連携を増やしていたりします。また、地方発では香川の地域おこし協力隊の秋吉さんが立ち上げた「hitode」という暮らし方に密着した人材ビジネスなんかもされていたりします。鳥取では高林さんが立ち上げた鳥取で人材育成・紹介を手がけていくという「株式会社ダブルノット」も。大小様々な地域で色々な人材ビジネスへの挑戦が始まっているのだと思われます。これらのサービスが今後もドンドン出てくるのだろうなと思われます。

スピード重視 ライト観光動画広告

さて、最後は少し毛色の違う話をば。昨今、観光動画プロモーションの重要性が高まってきています。動画は静止画以上にリアルな感覚で伝えてくれる良いツールです。その為、観光プロモーションにはうってつけとされます。ただ、動画プロモーションはお金がかかる。1本数十万〜数百万というオーダーで発注し、時間をかけて作る物でした。また、テレビCMを打とうと思うと、数十万/月が飛んでいきます。

しかし、そんな時代も過去の物となってきています。youtubefacebookを始め、動画クリエイティブを比較的費用を抑えて配信することが出来るようになってきました。また、最近はAIで自動でショートムービーを作ってくれるアプリなんかも出てきています。

funtre.com

これからは、その時々の良いものを、手早く、スマホ撮影等で、時間をかけず、ドンドン発信していくのが主流になっていくのではないかと予想しています。それ故、これからの観光の現場がプロモーションでやるべき事は、大きく2つに集約していくと思われます

  1. マネジメント:プロモーションの目的、KPI、ターゲット、配信チャネル、予算(原資)を明確にする
  2. 素材集め:とにかく素材を現場に行って取りまくる

このスキームを上手く使いこなし、確りと自分たちの魅力を伝え、ビジネスとしてスケールしていく地域を作った地域が勝ち組となっていくことでしょう。ちなみに、動画のみならず、WEBサイトもコーディングなんかはAIが勝手にやってくれ、勝手に良いデザインをチューニングしてくれる、そんな時代がすぐそこまで来ていたりもします。

また、動画広告の運用、特に前者のマネジメントの部分でお困りの方がいらっしゃいましたら、是非私までご連絡ください。


さてさて、以上5つ上げてみましたが、2018年は地方創生の1つの転換点になっていくのではないかと思っています。新年一発目に、何となく他人事目線で記事を書いてみましたが、私もこの流れを見極めて確りと自分のポジションを築いて仕事をしていければと思っています。
※今年の抱負などは別途記事にしたいなと思っています。

悪徳SNS対策業者、そしてネット選挙と自民党総裁選

一応私、元大手の広告ポータルの運営をしていた手前、SEOとかSNS対策とかWEBプロモやWEBマーケティングにはそこそこ精通している身であります。そんな私が、最近Twitterをやっていて思うこと、フェイクニュースや悪徳SNS対策業者をどう対処するか。特に政治の世界では、大問題なのかと思い出したので纏めておきます。

本記事のまとめ

WELQ問題は、リライトツールやbotによる大量記事生成という「技術」を活用していた

WELQ問題って何?

WELQとは、DeNAが運営していた医療・健康系の情報のいわゆる「まとめサイト」で、今は閉鎖されています。
その閉鎖された経緯ですが、2016年の11〜12月頃他サイトからの画像や文章の転用が問題になり、世間を大いに賑わせました。

dena.com

当時SEO(検索エンジンで、検索順位を上に上げる方法)界隈で流行っていたネタが、以下のようなものでした

  1. 該当キーワードの検索順位1〜10位くらいまでの他ページの情報を調べ上げる
  2. 項目を列挙する(例:「お尻 痒い」というキーワードならば、「原因は何か」、「効く市販薬は何か」、「疑われる病気は何か」など)
  3. 項目をすべて網羅したページを作成する
  4. 上記の様なページを大量に作成する

これを安価でやろうとすると、必然的に文章や画像が盗まれたり、科学的に根拠のない話題も含まれたりし、低品質な情報があふれかえる事になります。
結果、それらが社内で制御ができなくなり、閉鎖に至ったというのがWELQ問題のざっくりとした経緯です。

WELQを支えた技術は出会い系仕込みのリライトツールとbot

では、これらのページをどうやって大量に生み出したかというと、簡単に言うと、そう言う「ツール」を使ったのです。
やまもといちろうさんの記事が非常によくまとまっていますので、一部引用させていただきます。
詳しくは、ご参照いただければと思います。

news.yahoo.co.jp

しかしながら、実際にこの手の記事の量産を担っているのは、だいたいにおいて人間ではありません。「サクラ」であり「肉袋」である、コピペロボットです。

もしも、いまお手すきでしたらこの記事を読み終わった後で「リライトツール」と検索していただければすぐわかります。ネットでは、1万5,000円から高価なもので4万円程度のソフトウェアが売られています。どれも万全なSEO対策、作業時間短縮といった機能が並び、これらのソフトを購入してきちんとチューニングすれば、クラウドワークスなどから提示される執筆のレギュレーションを満たし得るサイトから元の文章をソフトウェアに流し込むだけで、10万種類以上のリライト文章を生み出すことができます。

さらに、これらのシステムを転がすだけではネットで記事を探し回ったり、複数のサイトの記事をつなぎ合わせるなどいちいちマウスをポチポチやらないといけません。なので、コピペとリライト作業をもっと効率化するために「お目当てのキーワードを入れるだけでネットから品質の高い記事をコピーしてきてリライトソフトにぶち込んでくれるBOT」が出回ることになります。その威力で申しますと、BOTとリライトソフトの組み合わせで一日2時間サーバーを転がすだけで300本ほど約2,000文字の記事が出来上がります。

残念ながらBOTは一般には売られていませんが、これらのBOTが流通している背景は、いまはもうなかなか儲からなくなった出会い系サイトの運営技術があります。

簡単にいえば、

  1. 文体や業体を変えるリライトツール
  2. 複数のサイトの情報をつなぎ合わせて、自動投稿するツール

の2つを利用して、検索順位上位を支えていたということになります。

Twitterを始め、SNS対策にこそリライトツールやbotでのステルスマーケティングは非常に有効

SNSWELQで暗躍したツールの相性は「最高」

さて、これらの低品質でともすればユーザーにとって害悪なSEO的な手法はWELQ問題を境目に、若干の落ち着きを見せました。
が、SNSの世界ではどうでしょう。容易にこれらのツールがSNSに持ち込まれていることが想像が付きます。

SNSでは、ある事象に対して、共感している人が多い、共有やいいねが多く、かつ、話題にしている事は社会的なインパクトがあります。
具体的にどういうことかと言うと

  • 何万というアカウントが
  • 同じ趣旨の事を発信している
  • これらの事は「みんな言っているのだからそうに違いない」という心理が働く

これらを人為的に演出するのにまさに、リライトツールと出会い系仕込みのbotが得意とする領域です。

  • 同じ趣旨の事を違う文体にするリライトツールを組み合わせ
  • 何万というアカウントをbotで自動操作し発信する

非常に簡単に出来てしまいますよね。

ステルスマーケティングは一般的にNG

さて、これらのbotとリライトツールを駆使して何が出来るかというと、SNSを使ったステルスマーケティングが出来ます。
消費者の「他人の評価が気になる」とか「自分では判断がつかないから詳しそうな他人の声を聞きたい」という層を、簡単にいえば「騙す」手法です。
広告というのは、広告主が誰か分かり、かつ、それが広告であることが分かる事が大前提で、それを見た時に消費者が正しく判断出来る環境が望まれます。
ステルスマーケティングは一般的には卑劣な行為とされ、国によっては禁止されています。
因みに、日本では、SNSにおけるステルスマーケティングはグレー領域で、業者が横行しているとされています。

特に政治の世界では、お金で買った偽装擁護などは禁止されるべき

クラウドワークスに出た、保守系blog記事執筆依頼

少し前に話題になったネタですが、SEOの記事大量生成の下請けとなったクラウドワークスに政治主張を煽る記事を生成の仕事の依頼が掲載されました。

news.nifty.com

憲法9条を改正し、軍隊を保有すること、等の他、何故か、鳥取県出身の政治家の石破茂さんを批判する趣旨が掲載されています。また、Twitterで「石破」で検索をすると、これ人間?と思うアカウントが「石破を首相にしてはいけない」とかを投稿しているのを多数見かけます。この手の物を見るに、あぁやっぱりと思うわけです。実際に政治の世界でもこの手の事はされているのだろうな、と邪推してしまいます。

ポスト安倍的な人は全般的に叩かれる傾向

www.sankei.com

石破さんに限ったことでなく、野田聖子さん、小泉進次郎さんなどものすごく悪く書かれているような物が相当目につきます。小泉進次郎さんなんてまだ当選4回の若手にも関わらずこの扱い。野田聖子さんも総裁選出馬騒動以降、ものすごいボロカスに叩かれています。苦言を呈している石破さんはともかく、野田聖子さんまでネガティブなコメントであふれかえるというのは少々異常です。なんだかんだで邪推してしまいます。

政治家によるステルスマーケティングは禁止すべき

石破さんの例は非常にわかりやすいですが、お金さえ出せば、この様に政敵をネットで晒し上げる事はとても簡単です。新聞記事などからblogやまとめページを生成し、SNSで拡散し、ネガティブなコメントをつけ、あたかもその人が嫌われている様に作り上げれてしまいます。
もちろんその逆、自身のSNSにポジティブなコメントを大量に買い付け、あたかも「応援してくれている人が多い」ように演出することも可能です。立憲民主党Twitterアカウントのフォロワーが一斉に増えたというのも、何かしらのbotの狙い撃ちにされているではないかというデータも挙げられています。

togetter.com

ネット選挙が解禁され、SNSの活用が叫ばれる昨今、本来この手のステルスマーケティングを規制する側の政治家が、いの一番に使うような事態は絶対に避けるべきでしょう。プロモーションを広告代理店に丸投げして、「よしなにー」とやっていたら、コメントを大量にbotで生成していたなんてことは本当にやめてほしいです。また、一部支持者が、自費を使って政治家や政党のアカウントにコメントをつけまくる事もあってはならんでしょう。

故に、最低限

  • 政治家からの情報発信は、政党公認のSNSアカウントもしくは、公式の個人SNSアカウント、公式HP、公式Blogに限定
  • 政治家が対価を支払って、第三者を偽装した記事やSNS投稿を買うことの禁止
  • 政治家、及び、政党の公式SNSアカウント、公式blog等にbotを介した応援や政治内容を含むコメント投稿の禁止

くらいの規制は踏み込んでやってほしいと思っていたりします。

希望の党と、民進党解党騒動からみる、地方と政党のあり方。選挙の投票の仕方

やっぱり、民進党は地方に全く根ざしていない、国会議員も仕事をしていないということが分かった何か。

本記事のまとめ

  • 政治課題解決するためには組織が必要
  • 国会議員が幹、地方組織を葉とした、マネジメント出来る強い政党組織が必要
  • 勝手に離合集散する国会議員は仕事をしていない
  • 地域や支部をマネジメント出来る候補者か判断して投票しよう

政党ってなんだろう?

政治課題をみつけ、一般化し、国の法として規定する「組織」

政治家は、より良い国を作るために、政治課題を解決する人たちの事です。その政治課題は非常に多岐に渡ります。どこに道路を通すかというレベルから、他国との戦争や安全保障といった事まで裾野は広く、本当に様々な事を解決していかなければなりません。そんな広い政治を、一人の人間が全て担えるわけありません。だからこそ、徒党を組み、分業し、一人ひとりが専門性を持ち、上から下へ、下から上へ、いろいろな事を組織で解決する、それが政党の基本です。どんな国を作るのか、どんな地方にするのか、どんな家庭が幸せなのか、その方針に共鳴し合う人たちが集まり、喧々諤々議論の上、戦略をたて、課題を一般化して、法律や条例を整備していくわけです。個人(一党員)、自治体、都道府県、国、それぞれの粒度で、連携しあう事で相乗効果が生まれ、より良い社会が出来る、それが政党と言うもののはずです。

国会議員が幹、地方組織を葉とした、マネジメント出来る強い政党組織が必要

一般的に、国のレベルになればより一般的な大きな問題を、都道府県は中規模の調整を、自治体はより現場に即した課題解決が求められます。これらはすべて繋がっています。国会議員は県や自治体で何が起きているのか、国レベルでどのような対策が望まれるのか意見集約し、一般化して法律を作っていきます。その為には、確りとした地方組織が必要であり、国会議員もその地方組織と二人三脚で政治を変えていかなければ、下から上へのボトムアップの大事な課題を見失います。故に、国会議員、特に党の地方支部長や会長になるような人物は、この地方の政党組織を機能させる様にマネジメントすることが必須の条件となります。言うなれば、国会議員は幹。どの方向に枝を伸ばすかを決め、地方は枝葉となり、木全体が大きく成長出来るように栄養を送る、それが理想の政党の姿です。

民進党の体たらくの本質

勝手に離合集散する国会議員は仕事をしていない

93年の政界再編といわれてから25年、たけのこの様に政党がにょきにょき生えては、泡のように消えていきました。大阪維新の会(の大阪部分)を除いては、殆どが国会議員による、地方無視の政界再編です。本当に地域に根ざし、理想の政党の姿をしていたら、勝手に離党して、勝手にビジョンをコロコロ変えて、そんなこと出来るはずがないです。でも、国会議員は平気でそれをやってきました。それは、端的に言えば、地域に根ざさず、政党を組織として機能させるマネジメントをしていない事に他なりません。

民進党は仕事をしていない議員の集まり!?

2017年9月、解散総選挙が言われて一週間かそこらで民進党は解党し、小池知事の希望の党に合流するという話が上がっています。でも何故こんなことが起きているのでしょうか。すべて議員がそうだとは言いませんが、多くの議員が口先だけで、本当に活動をしていない、そんな議員の選挙互助会としての党だからではないでしょうか。だからこそ、危機的状況に際して、勝手に国会議員が右往左往し、自党の存在意義が薄れ、次の選挙で勝てないと慣れば、続々と離党者が出て、解党するという事に僅か数日でなびいてしまう。そこに「地方」は置いてきぼり。本当に地方に根ざした政党を仲間と作ってきた人なら、そう簡単に離党や解党なんて言い出せないはずです。本当に残念な政党の末路だなと思う次第です。

地方創生に見る、2017年、総選挙のポイント

政策の良し悪しや、風や空気感は判断基準にならない

よく、政策の一致度合いで決めなさいと言われますが、実際は不可能です。国政で起きている課題を網羅し、様々な著書や意見を調べ上げ、何が正しいのか自分の中で結論を持ち、総合的な判断をするのはとても難しいですし、そんなことが本気で出来ているなら、今直ぐ霞が関の官僚か、政治家のブレーンになるべきです。とはいえ、風や空気感という一時的な勢いであったり、◯◯が嫌いだから、とか短絡的な事で決めるのもオススメしません。辺野古移設反対、消費税は上げないといった勢いで政権交代を実現した民主党政権はその後どうなったでしょうか。数百万円の贅沢やダサいボランティア衣装を叩き、数十億円の費用のかかる再選挙をした都知事選、果たして本当に良かったのでしょうか。

周りの声から、候補者が本当にマネジメント出来ているかを聴いてみよう

だからこそ、身近なところを見てみて下さい。候補者の声だけでなく、県連や支部の人たちや地方議会の人の声を是非聞いてみて下さい。その候補者が本気で地域と繋がりを創り、関係を築き、政治をマネジメント出来ていそうか、それを見極めて見て下さい。候補者の周りの人から、地域にかける熱意、ビジョン、思い、戦略が語られて来たのなら、その候補者は本物です。逆に、地元のことではない、「アベ政治がー」とか「憲法改正がー」とか「リフレ政策がー」とか、そんな事ばかり話しているなら、その人は偽物です。そんな、地方に熱意を伝播出来る人、そんな仲間を作れる人物を、より多く排出することこそ、本当の政界再編であり、政党政治のあるべき姿なのではないでしょうか。永田町中心の政治、東京一極集中の腐った政治にNoを言い、本気で地方創生をするなら、より地元に根ざした組織、地元とつながる国会議員を排出するのが、地方に住む人間の役目ではないでしょうか。

蓮舫民進党代表辞任に見る「ドラゴンボールシンドローム」

本記事のまとめ

蓮舫民進党代表の突然の辞任

www.houdoukyoku.jp

先日まで衆議院への鞍替えを語り、不要と言われた戸籍まで開示して代表で居る前提で動いていた方が突然の辞任。理由の一つに「統率力の無さ」を上げています。邪推ですが、身内優遇の人事や独善的な方針に他派閥ともケンカ別れ、党内で離反者が絶えず、その引責で野田さんが幹事長を辞任するも、党内で彼女を代表として担いでくれる人は居なかった、と思った次第。

蓮舫民進党が犯した3つのミス

個人的な見解では理由は大きく3つあります。

  • (プロモーションのミス)国民の多くに安倍政権批判ばかりで、自分たちの反省が一切無いと思われた
  • (マーケティング戦略のミス)市場調査とポジショニングが出来ておらず、どの層を取りに行くか迷走し、結果最大の票田を小池新党に奪われた
  • (人事のミス)本人も語っている様に、対立派閥を冷遇し、不満の声を拾う事をせず、人事評価軸も作れなかった

どんなに戦術的に優れ、批判・批評が上手くても、戦略面が非常に疎かであり、組織としての仕組みが機能扠せられなければ、結果として沈没してしまう、非常に良い例です。トップに立つものとしては、これらは基本の基なのでしょうから、結果として1年での代表辞任も仕方がないのかと思います。でも、そんな事にもめげず、一つ一つ勉強し、改善し、自身の本懐を遂げるのが真のリーダーなのでしょうが、彼女にはその強さが無かったというのが一番の理由でしょうか。しかし、何故そんな中途半端な覚悟で代表に立ち、首相を目指そうと思ったのでしょうか?

自分なら出来るという幻想

蓮舫代表は「自分は本気で自民党を倒せる」と思っていた節がある

蓮舫さんが代表に立候補した時の言葉からは「自分なら本気で安倍政権を追い込み、政権交代を果たせる」と思っていた節が見えます。厳しく安倍政権を批判し、攻撃すれば国民に理解される、その才能を私はもっている、と言わんばかりでした。自分には出来るんだ、という根拠の無い自信とでも申しましょうか。この事自体は別に悪いことではありません。しかし、自民党批判は岡田元代表含め、多くの人が行っていた。何故蓮舫さんがやればうまくいくのか、その差は何か、明確だったのでしょうか。

ダメなのはダメなりの理由があり、それを変えるのは想像を絶する

さらに、もともと支持率が地に落ちていた民進党を再建するのですから、山ほど「ダメな何か」が党内に転がっていたことでしょう。その解決は並大抵のことでは出来ないでしょう。後述しますが、蓮舫代表は就任当初、「私はよく物が見えていて、間違いを正すことが出来る」と思っていた驕りのような物も見えかくれしました。しかし、ダメなものはダメになる理由があり、その本質を徹底的に見極める知力や統率力が無ければ、ダメなものはダメなまま放置されます。ダメな状態で、本質でない指摘や指示をすれば、余計ダメな物が増え、周りを振り回し、混乱させていきます。そんな状態で、どんなに華麗な国会論戦をしたところで、国民どころか党員すら付いてこないでしょう。蓮舫代表がその辺りの所に気がついた時には既に時既に遅し、みたいな状況だったのかな、とも思ったりもします。

ドラゴンボールシンドロームとは

多くの人は悟空になれない

話は変わって、ドラゴンボールという説明不要の国民的漫画があります。主人公悟空は連戦連勝、正義は必ず勝ものであり、自分の強さを信じ、修行を極め、最終的に宇宙最強の武闘家になっていきます。本当に憧れます。自分もかくありたいし、修行の末に最強の地域起こし人材になってやる、そう思う次第です。

しかし、この悟空、地球人ではなく、サイヤ人という戦闘民族の宇宙人です。一般の地球人とは明らかに異質であり、強いのは修行の成果もあるものの、他人には無い素質があるからに過ぎません。そんな身もふたもないやん、と思うかもしれませんが、世の中そんなものです。多くの人はサイヤ人ではなく、地球人だったりします。どんなに修行しても純粋な強さは地球人最強のクリリンにしかなれない場合が殆どです。実際、漫画の様な最強主人公になれる人なんて、本当に世界の中でも一握りの存在です。

リーダーは悟空の様に強く無くてはならないし、私なら出来るという錯覚

過去の蓮舫さんは、自殺された松岡元農相の事務所経費問題や事業仕分けを始め、批判するということに長けて居ました。良く言えば、物事の不備をそれだけ見抜ける力が有るわけです。そういう人からみたら、世の中ダメなことだらけでしょう。そこに気がついている私がやればもっとうまくいく、そう言う風に見えるでしょう。そして、出来ないことを責め、その責任を問わせ、国民世論に知らしめる。そうやって彼女は名を挙げてきました。しかし、そうやって相手を攻めるとなると自分にも帰ってきます。自分は一切瑕疵の無い、それこそ悟空の様な最強人間でなくてはなりません。

しかし、実際のところ、そんな完璧なリーダーなんて滅多に存在しません。スネに傷の一つもあれば、失敗だって何度もするでしょう。しかし、蓮舫さんは過去の自分の発言に捕らわれてしまった。リーダーたるもの失敗はあってはならない、自分はドラゴンボールの悟空のように強くてはならない、全知全能に政治の全ての事象に間違いなく対処出来ると自己暗示をかけている様にも思えました。

そして、実際、そう世の中上手くいかず、失敗し、自分が悟空で無かったことを悟り、また、周りからはヤムチャ以下と評価され、行き詰まりポッキリ折れてしまった様に見えます。私はその、自分なら出来ると思い込む一方で、自身の負けを認められない事をドラゴンボールシンドロームと呼んでいます。

ドラゴンボールシンドロームはエリートな人程陥りがち

エリートと言えばベジータ様。ベジータ様の口癖は「俺は戦闘民族サイヤ人の王子」です。つまり、自分は特別強く、他のやつに負けるはずがないという驕りだったりします。実際、子供の頃から勉強やスポーツが出来、良い成績を残し、失敗をしてこなかった人ほど陥りやすい罠です。なんでも上手にこなしてきた過去から、自分なら出来るという根拠のない自信がある一方で、失敗を許容出来ない。故に、他人の失敗に厳しかったり、自分の失敗に対する耐久性が低かったりします。蓮舫さんも多分に漏れず、そう言う部分が見て取れました。

地域起こしもドラゴンボールシンドロームとの戦い

この20年での地方の衰退を見るに、多くの人が「何でこんなことになっているのだ」「何でもっと上手く出来ないんだ」と思う事でしょう。こんなに酷い状況なんだから、自分でも悟空みたいに地域の課題の一つくらい解決して、何か作れるはずだ、と。しかし、実際にその課題に取り組んでみると、予想以上に根が深く、地方が衰退してしまっているのには衰退するなりの理由が見えてきます。そして、当初思っていた「こうやれば絶対にうまくいく」は幻想であったり、「こうすればうまくいく」と分かっていても実際は動けなったり、いろいろな事に悩まされます。当初あった、自分なら出来るという謎な自信は大きく揺らいでいきます。それにも負けてドラゴンボールシンドロームに陥らないような強さが必要です。その為には、自分や地域の目的と目標を定め、多くの失敗の中から、小さな成功を1つづつ積み重ね、本当に実現したい物を達成していく、実行力が必要です。

かくいう私も、地元に戻ってきた時は「自分なら絶対にもっとうまく出来る」という驕りのような気持ちがあったように思えます。しかし、現実は全く違い、自分の無力さを痛感する日々です。しかし、それを乗り越えて、本当に実現したい目的や目標を見出し、クリリンだろうがヤムチャだろうが、成功するまでやり抜き、一人でも多くの仲間をふやしていくことこそ、地域起こしと思って精進する日々です。

私や貴方のその豊かな発想で、地域起こしが大失敗する理由 part.2

本記事のまとめ

  • 地域起こしには「何をやるか」ではなく、「何処を目指すか」=目的・目標が大事
  • 目的・目標について考え抜いていくと、「戦略」が形成される
  • 戦略が間違った実行は最悪の結果がまっている
  • 地域起こしを一緒にやってくれる人たちと「大事な事に集中」する事が大事

前記事のまとめ:地域起こしには「何をやるか」ではなく、「何処を目指すか」=目的・目標が大事

michihito-t.hatenablog.com

前回のpart.1にて、地域起こしは「何をやるか」だけだと、大失敗するという話をしました。やることが先行すると、何の為にやるのか、やってどうなっていくのかを周りの人が理解せず、地域をもっと良くしたいという善意が空回りし、上手く物事が運ばず結局は失敗してしまうというのが前回の話です。特に地域起こし、地域の人の力や、補助金といった個人の資本より大きな何かを得てやろうとすることなら、尚更「あれやろう」「これやろう」だけだと、地域から浮いてしまったり、巻き込んだ人を不幸にしてしまいます。

だからこそ、大事なのは「何処を目指すか」、目的と目標を立て、それを地域に共有していく事です。目的と目標を明確にすることで、必然と地域の人が考えて、動いていってくれるようになります。今回は、この目的と目標を「考え抜いていく」ということについてが本題になります。

目的・目標について考え抜いていくと、「戦略」が形成される

何故いきなり戦略という戦争用語が出てきたのかというと、物事を計画して目的・目標を達成するためには大事な単語な為です。もともとは戦争用語ですが、経済を戦争に例え構造的に見る際に使われています。「戦略的に物事をすすめる」など日常でも使う人も多いのではないでしょうか。この「戦略」という言葉を深掘りしてみます。

戦略って何?

簡単に言うと、戦略は目的・目標を効果的に達成するための大方針を指します。もう少し突っ込んで話すと、何が大事が見極め、適切に人、物、金などの資源を配分する方針です。

正しい戦略を立てるためには、目的・目標をどうやったら達成するのかを、今の自分の状況(どんな資源が活用出来るか)や、置かれた環境(どんなライバルが居るか、どんなお客が何を求めているか)を見極め、何にしたら最も効果的かとことん考え抜くことが重要です。孫子の兵法で言うところの「敵を知り己を知れば百戦危うからず」の指す所で、多くの人の力や補助金と言う大きなお金を使うハイリスク・ハイリターンの戦いを、負けないように優位に進める為の物です。

戦略と戦術の違いは?

似たような言葉に、「戦術」があります。戦術は具体的な実行手段、運用方法を指します。上述の「あれやろう」「これやろう」が将に戦術にあたります。一般的に、戦略が上位概念とされ、戦術は戦略に付随するものとされます。戦略が方針で、戦術が手段と言えば分かりやすいでしょうか。

この記事をご覧になられている貴方は、ちゃんとこの違いが答えられましたか?とある企業の新卒のマーケティング研修を担当させてもらった際、半数が正確に答えられませんでした。意識しないと、曖昧なまま覚えてしまいやすい言葉だったりします。

戦略と戦術の例

すこし分かりづらいので、非常にざっくりとした例をあげます。「観光で地域起こしを行い、地域の経済を潤す」が目的だとします。目標まで話をするとややこしいので、目的のみで話をします。状況を整理した結果、夜の消費が非常に少ないことから「1億円と地域の総力を使って、夜に地元の特産のお酒を飲んで貰える環境を調える」を戦略としました。そこで、「立派な村営のキャバレーを立てる」という戦術をとった。という様な具合です。

戦略が間違った実行は最悪の結果がまっている

多くの人が間違う戦略と戦術の関係

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上記の本に書かれていた問題を出題します。
「以下の4つをマシな順番に並び替えよ」

  • A.戦略が良くて、戦術も良い
  • B.戦略が良くて、戦術はダメ
  • C.戦略がダメで、戦術は良い
  • D.戦略がダメで、戦術もダメ

多くの人が「A→B→C→D」、もしくは「A→C→B→D」と答え、最後がDの「両方ダメ」と答える人が殆だそうです。実は、この正解は

  1. A.戦略が良くて、戦術も良い
  2. B.戦略が良くて、戦術はダメ
  3. D.戦略がダメで、戦術もダメ
  4. C.戦略がダメで、戦術は良い

とのこと。戦略がダメで戦術が良いのが最悪なのです。この話、前回の記事「目的・目標が無いと地域起こしは大失敗する」という話にも通じています。目的・目標が曖昧、言い方を変えれば、どうやったら目的・目標が効果的に達成しうるかを考えた先の方針=戦略がデタラメなまま、「あれやろう」「これをやろう」だけが先行すると、多くの人が巻き添えを食らったり、税金が無駄になり負債になります。

戦略がダメで、戦術が良い最悪のパターンの例

上記の「村営キャバレー」の例にしてみましょう。

  • 目的:「観光で地域起こしを行い、地域の経済を潤す」
  • 戦略:「1億円と地域の総力を使って、夜に地元の特産のお酒を飲んで貰える環境を調える」
  • 戦術:「立派なキャバレーを作る」

この村が、飲んだ後に歩いて行ける距離で泊まれるホテル・旅館が無く、交通の便も悪い地域だとすると、当然ですが同時にホテル・旅館や公共交通の誘致も必要になります。更に、もともと夜に観光客が少ない地域ならば、新たに人に来てもらう様にプロモーションも必要になります。この様に「夜に観光客の消費を喚起し、地域の経済を潤す」為には、お酒の環境整備以外にも、宿泊の環境整備や、情報発信等、様々なことが必要になります。その状況で、「お酒の環境整備」に資源の集中投下が戦略として決定され、「立派な村営キャバレーを作る」事が戦術が決定されたらどうでしょう?貴方がどんなに頑張り、これが銀座にあったら間違いなく人気店のお店が出来たとしても、この環境下では間違いなく1億円は無駄になりますし、運営費がかさみ赤字も発生します。貴方が頑張れば頑張る程、惨めな結果が待っています。

さて、一方で、「観光で地域起こしを行い、地域の経済を潤す」が目的として、戦術としては愚策の「1億円を貯金」した場合どうでしょう?観光振興という目的は達成されないものの、1億円は手元に残ります。絶対に無理筋な村営キャバレーを作るより、余程マシな結果だと思いませんか?

まとめ:地域起こしを一緒にやってくれる人たちと「大事な事に集中」する事が大事

戦略無く、あれこれ手を出すと、何一つ上手くいかない

地域起こしは、他人を巻き込むことが大事です。とは言っても、地域の人ほぼ全てが「自分の生業」を持っており、その余力を借りることになります。そんな人達に「戦略的に地域を考え抜け!俺はその方針に従って実行をする!」と言っても、自分の生業が優先ですので、基本的に戦略は整備されません。。また、役場の地域起こし担当や、地域起こし公社やNPOの専従職員も、新たなプロジェクトに関われるのは精々数名が限度で、一緒に環境要因を調べ、考え抜き、正しい戦略を創り上げるには心もとないのが現実です。また、都会と違って、優秀な人材をお金で引っ張ってくる事もままなりません。それが地域起こしの現実なのです。この様に資源が限られる中で、目的・目標を煮詰めて戦略を明確にすることをせず、アイデアだけに頼ってあれこれ周りを巻き込んだらどうなるでしょう?「宿泊の誘致もやる」「プロモーションもやる」「環境整備もやる」「商品づくりもやる」とあれにもこれにも手を出したらどうなるでしょう?間違いなく、どれも中途半端に終わる事でしょうし、多くの資源が無駄になり、負債を抱え、手伝ってもらった人から「何やってるの」と言われ、信用を失うことでしょう。

目的・目標の達成に大事な事だけに集中し、それ以外を「やらない」と言い切る勇気

よく、経営に大事な事は「やらないことを決める事」と言われます。これは、ただ、「あれは辞めよう」「これを辞めよう」という話ではありません。目的・目標を達成する為に立てた戦略に資源を集中する為に、今行っている戦略にそぐわない仕事を削る事を意味します。とは言っても、地域起こしは(特に地域起こし協力隊は)いろいろな利害関係者がいろいろなことを言ってきます。首長や議会から「このプロジェクトをやってくれ」と言われたり、役場の「これ戦略的に無理があるよね」というプロジェクトにアサインされたり、地域の有力者が「あれやろう」と誘ってきたり、住民参加のワークショップで「これをやろう」といろいろな提案がなされたりします。そういう戦略に沿わない物を「やらない」と言い切る勇気が必要です。本当に大事な事に集中出来るようにコーディネートするのが、地域起こしをする上でとても大事になります。

地域には実行は出来る人は多いが、戦略を考える人が少ない

とは言え、地域は都会と違い、個人事業主が多いです。いろいろな人がいろいろな熱意を持ち、様々な意見、主義主張が複雑に入り組んでいます。そういう中で、目的・目標を明確にして戦略を立て、地域を一丸にする事は本当に難しい仕事ですし、それが出来ていないからこそ、衰退している地域が多いのです。狭義の意味の地域起こし、「地域をプロデュースして、地域全体が活性化し、儲かり、経済が循環する」を目指す人は、「あれやろう」「これやろう」という戦術ではなく、「何処を目指すか」=目的・目標を明確にし、それをとことん煮詰めて戦略を立て、それを地域で共有していく事を確りやっていくことをオススメします。戦略が明確なら、失敗も少なくなり、撤退の基準も明確になり、大損害を被る前に軌道修正が出来る様になります。そういうスキルを身に着けて行くことこそ、地域に本当に必要な人材になる為の準備ではないでしょうか。私も、それが出来ずとても苦労している日々を送って苦闘する日々です。

私や貴方のその豊かな発想で、地域起こしが大失敗する理由 part.1

本記事のまとめ

  • 地域起こしに皆一生懸命なのに、地域がどんどんグダグダになっていくことがある
  • 地域起こしとは、「地域が一丸となって何かに取り組む事」
  • 人を巻き込み、地域が一丸になるためには、目的、目標が必要
  • 目的と目標が曖昧な、「あれやろう」「これやろう」が地域を起こしを大失敗へ誘う
  • 地域起こしでまず大事なのは「何処を目指すのか」である

地域起こし協力隊を目指す人にも、是非読んでもらいたい、私なりの教訓だったりします。

地域起こしに皆一生懸命なのに、地域がどんどんグダグダになっていく事がある

竹下内閣時代の「ふるさと創生一億円事業」の教訓

昨今、「地方創生」ブームが来ています。日本の地方には良いものが溢れ、それは世界に通用する資源が原石のまま置かれている、活用して儲けるんだ!、そんな声が日本各地から聞こえています。しかし、実は、今から約30年前、平成になったばかりの頃にも地方創生がブームになっていた事があります。竹下内閣時代の「ふるさと創生一億円事業」というものがありました。地方の自治体に1億円を配り、自由に使って地域起こしをせよというものでした。紐が着いていない自由な予算で、ものすごく使い勝手がよく、それぞれの地域が頭を捻らせて、地域起こしにお金を使いました。ですが、何の為に使うかよく分からない巨大電光掲示板、村営キャバレー等、その多くは「無駄」認定され、むしろ負債になったり、大きく資産価値を減らした事例も多い補助金でした。

善意が損害を与えているワケは?

さて、この無駄が多かったとされる「ふるさと創生一億円事業」、当時の担当者たちも、決して「無駄遣いしてやろう」という悪意で使ったわけではないでしょう。村営キャバレーだって、「夜にお酒の飲める場所があれば、きっと観光客の満足度も上がり、地域は大きく活性化する!」と思って作った事でしょう。当時の担当者は本気の善意だったと思います。しかし、この善意が1億円を無駄にした挙句、運営の赤字まで出し、地域に損害を与えるという荒業を成し遂げたりしました。

地域起こしに皆一生懸命なのに、地域がどんどんグダグダになってしまうのは何故か、本記事はその考察です。

地域起こしの定義:「地域が一丸となって何かに取り組む事」

地域起こしといってもいろいろあるので、定義を絞る

ひとえに地域起こしと言ってもいろいろな事があります。貴方が地域でITの会社を企業して、何人か職員を雇うまでに成長できれば、それも一つの地域起こしです。他にも、空き家を活用して人気のカフェを作り地域の憩いの場を作れれば、それも一つの地域起こしでしょう。移住支援をして、一人でも二人でも移住者を増やす、これも地域起こしです。

ただ、今回は「地域をプロデュースして、地域全体が活性化し、儲かり、経済が循環する」という狭義の意味での地域起こしと捉えたいと思います。

地域をプロデュースすることは、ハイリスク・ハイリターン

では、地域をプロデュースするとは何でしょうか。
端的にいうと、「地域が一丸となって何かに取り組む事」ではないでしょうか。自分一人の力では大した事は出来ませんが、人やお金等、多くの資源でもって取り組むことで、地域は大きく変わっていきます。ただ、当然ですが、この「地域が一丸となって何かに取り組む」事は多くの資源を投下する=ハイリスクを意味します。ですが、当然、一人では出来ない事を実現するのだから、ハイリターンでもあります。だからこそ、プロデュース力、地域起こしのプロデューサーの手腕によって、補助金や多くの人の力を借りて地域に大金を産む事もありますし、1億円とその事業に携わった多くの人の時間と労力を赤字に変える事もあるのです。

人を巻き込み、地域が一丸になるためには、目的、目標が必要

次に、地域をプロデュースを行う上で、大切な事、目的と目標について考察していきます。

目的が無い指示・命令・労働は苦痛である

まず、大前提として、人を巻き込む事は、誰かに何かをお願いして、動いてもらう事です。その時に大事なことが「目的を伝える」ことが上げられます。目的が無いことでの極端な例を一つ紹介します。

ドストエフスキーが「地下室の手記」で示唆した懲罰の方法

  1. 穴を掘る
  2. 出てきた土で隣にある穴を埋める
  3. また穴を掘る
  4. 最初に掘った穴を埋める
  5. これを繰り返す

と言う物があります。どうですか?やっている自分を想像すると鬱になってきませんか?「何のためにこれをやっているの?」と悶々とすることでしょう。似たような話に、賽の河原、石を積んでいくと鬼が壊していくという、地獄の懲罰もあったりします。要するに、「何故この仕事をするのか」という目的が無い労働は、本当に辛く、巻き込まれる事すら嫌になります。だからこそ、地域起こし問わず、人を巻き込んで動いて貰うためには、「目的」を伝えることが大事とされます。

目標が無いと、分からなくなる

さて、次に目的をもって何かをしてもらう時に、目標があると、より明確に人にお願いをすることができます。
私も目標が原因でよく夫婦ケンカする事があります。例えば、「ごみを捨てておいて」と言われた時に、妻は「直ぐに捨てて欲しい」という目標があるのに対して、私は勝手に「今日中にやる」と勝手に目標を立ててしまいます。その違いで妻に「何で言ったのにやってくれていないの?」と言われ、「やらないなんて言ってないし、ちゃんとやるよ」と喧嘩になります。

目標が無いと、何処まで行けば良いのか、何時までにやれば良いのか、どれだけやれば良いのか、全く分からず、品質が担保されません。だからこそ、目標を伝える事も大事とされます。

目的・目標が明確になると、勝手に人が動き出す

この2つを明確にするメリットは、何と言っても、人が自発的に動いてくれる事にあります。何が目的に資するだろうか、どうやったら目標を達成できるのか、一人ひとりが考え、それぞれが自分の責任の範囲で行動してくれるようになります。地域という有象無象の集団が勝手に一丸になっていくための、目的と目標が必要なのです。

そして、逆も然りで、目的や目標が不明確だと、人は動きません。何を基準に考えて良いのか分からず、指示があるまで何もしなかったり、何処までしてよいのか分からず無価値な仕事を延々としたりします。そんな状態で出てきた成果物はだいたいろくな物ではありません。

目的と目標が曖昧な、「あれやろう」「これやろう」が地域を起こしを大失敗へ誘う

前述の通り目的や目標が不明確であれば、何であれだいたいは失敗します。地域起こしでは、その大失敗を引き起こすのが、将に発想豊かな人や、昨今流行りの住民参加型の町づくりワークショップだったりします。

危険な地域起こし人材「あれやりませんか?」

toyokeizai.net

上記の記事にもあるように、三流の地方創生コンサルを名乗る人は、成功事例の劣化コピーを押し付けてきます。地域起こしの目的・目標、地域がどうあるべきかという本質的な議論を非常に曖昧にしたまま、「あれをやりませんか?」というやることの提案が非常に多いです。この三流コンサルの人も、「この成功事例をもってきたら良くなるはず」と善意で行っている事も多いです。しかし、地域の人は目的が分からず、「これ何でうちの地域でやるの?」、「何がしたいの?」、「やって何の意味があるの?」とどんどん白けて行き、目標が無い企画は「とりあえずやりました」という何かが出来上がります。それは負債となって、地域に残って行きます。

滅ぼすのはコンサルだけではなく、地域の成功者にもいる

実は、地域住民の側にも壊す存在は居ます。そういう人は、実は個人では成功しているパターンが多いです。個人では、リスクが少ないため、とにかく「あれこれやって一つでも当たれば御の字」という手法が通用します。そのパターンで成功した人は、非常に発想豊かで、「あれやろう」「これやろう」といろいろな発想が次々に出てきます。しかし、ローリスク・ローリターンの個人ではなく、地域起こしはハイリスク・ハイリターン。こういう人の声はだいたいリスクにしかなりません。「あれやろう」、「これやろう」の多くが、目的や目標が曖昧であり、地域住民を振り回してしまいます。個人で成功しているので、地位が高かったり、人格的に優れている事も多く、その人の善意からの発言だけに、無碍には出来ません。だからこそ、その人が「観光客が夜にお酒が飲んで盛り上がれる場所があったら盛り上がる!」と言えば、周りが「観光客がそんなに歩いていないこの地域で酒場をやることに意味あるの?」という疑問を殺し、貴方も「何とか意味のある物に出来ないか」と努力を重ね頑張って「なんとか形にしました」と言うものを作り上げます。ですが、所詮目的が不明瞭な物は、往々にして機能せず、それが「村営キャバレー」という負債となって、地域に残っていきます。

本当は怖い住民参加型の町づくりワークショップ

この目的や目標が無い「あれやろう」「これやろう」が出来上がる場になりやすいのが、住民参加型の町づくりワークショップではないでしょうか。地域づくりに関して、住民がアイデアを出し合う場です。こういう場は、コーディネーターが余程しっかりした人でない限り、地域づくりの目的や目標、どうあるべきかという本質的な議論より先に、「あれがほしい」「これがほしい」というアイデアを募るケースが多いです。例えば、「観光客が夜お酒を飲んで盛り上がれる場所が欲しい」など。言った本人は、心の底から「あったら良いな」と善意で発言します。しかし、夜に観光客が酒を飲めることは地域づくりの目的に即しているのか、そもそもどんな地域を目指すのか、その目標はどこか、そういうことは議論されないケースが多いです。しかし、「観光客が夜お酒を飲んで盛り上がれる場所」を置く事がワークショップで一度決まってしまうと「酒場」だけが先行し、補助金で導入することは進んで行ってしまいます。その結果、「村営キャバレー」が出来上がって行ってしまうのではないでしょうか。

まとめ: 地域起こしでまず大事なのは「何処を目指すのか」

もし、貴方が本気で地域起こしをしたい、地域のプロデューサーになりたいと思うのなら、絶対にやってはいけないことが、目的や目標が中途半端な「あれやろう」や「これやろう」を乱発することです。その結果、無駄な物が山ほど出来上がり、それに巻き込んだ人を不幸にしてしまいます。かくいう私も、そんな失敗をして、多くの人に迷惑をかけてしまった苦い経験があります。携わって頂いた皆様、本当に申し訳ありません。だからこそ、まず第一に地域起こし人材がやらなくてはならない事は、「この地域は何処を目指すのか」、地域起こしの目的と目標をしっかり地域と共有していくことではないでしょうか。仮に何かアクションを起こし失敗をしても、いち早く失敗に気づけるでしょうし、何故失敗したかも冷静に見る良い指標になると思います。そして、その反省を共有して行くことで、地域は強くなっていくのではないでしょうか。